2022年12月9日公開の映画、ラーゲリより愛を込めて。
第二次世界大戦後にシベリアの強制収容所へ拘留された捕虜のお話です。これって実話なのか気になりますね。
原作のあらすじやネタバレについても調べてみました!
[quads id=1]
ラーゲリより愛を込めては実話?原作のあらすじネタバレについて
映画「ラーゲリより愛を込めて」には原作があります。「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」という辺見じゅん著のノンフィクション作品です。1989年に文藝春秋から出版されました。
原作のあらすじをネタバレをふくめてご紹介します。
太平洋戦争中に南満州の鉄道会社でロシア語の翻訳をしていた山本幡男が主人公です。
第二次世界大戦後、山本はスパイ容疑をかけられ、妻と母と4人の子供を残し、シベリアに抑留されてしまいます。
強制収容所ではスパイ行為防止のため、紙に文字を残すことを禁じられていました。家族と手紙のやり取りすらできなかったのです。
シベリアへ抑留された日本人は約57.5万人もいて、過酷な環境のなかで労働を強いられたそうです。1日にパン1つと野菜のくずが入ったスープしか与えられず、栄養不足などで亡くなられた人は6万人以上だそうです。
誰もが生きる希望を見失いそうな状況のなかでも、山本は生きていれば楽しいことがあると言い仲間を励まします。
さらに山本は日本の風景や日本語の美しさを忘れないようにと勉強会をしたりして、仲間たちから慕われていきます。
抑留されて3年程たったころ、ついに帰国できることになります。日本へ帰る船に乗るため、列車で港まで向かいます。ところが山本が乗った列車はソ連兵によって停められてしまうのです。
山本は理不尽な裁判により、今度は戦犯とされてしまいます。日本への帰国もできなくなってしまいました。
暴力と過酷な労働を強いられますが、それでも山本は帰国する希望をあきらめませんでした。
山本は労働の休憩時間などに仲間たちと隠れて俳句を作るようになりました。
俳句のメンバーはだんだんと増えていきます。収容所での制限も徐々に緩和されつつあり、山本はソ連の新聞を翻訳したり、ソ連の映画を吹き替えしたりして仲間を楽しませます。
終戦から7年程経ち、やっと日本と葉書でのやりとりが出来るようになります。山本の妻・モジミはこの時やっと、夫が無事生きていることを知ります。
それから時間がかかりましたが、妻からの葉書を山本も受け取ることが出来ました。
ラーゲリ内での監視も大きく緩和され、帰国できる者も出てきました。しかし山本は体調を崩し入院することになってしまいます。
山本の病状は悪化する一方で、大きな病院への転院が決まったころには、もう手遅れの状態でした。
https://twitter.com/lageri_movie/status/1570246148358553601?s=21&t=ITTmMbFPQT44ogQHrbrq_A
仲間たちから見ても、山本はもう帰国できる状態ではありませんでした。
そこで仲間たちは、山本に遺書を書くように提案します。山本の書いた遺書は、妻と母と4人の子供にあててノート15ページ分もありました。
山本はついに帰国でないまま亡くなってしまいます。日本とは葉書でしかやり取りができないため、山本の遺書はそのまま日本へ届けることができません。そこで仲間たちは分担して遺書を暗記するのです!
仲間たちが山本の遺書を守り抜き届けることは、これまでにシベリアで無念の死を遂げた仲間たちの思いや、戦後の日本を担う子供たちへの思いを伝えることでもありました。
仲間たちの奮闘もあり、山本の死から2年余り、戦後12年も経ってやっと遺書は届けられたのでした。
[quads id=2]
ラーゲリより愛を込めての原作を読んだ人の感想
原作の「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を読んだ人の感想を調べてみると、高評価がとても多かったです。
山本の希望を持ち続ける気持ちや仲間を思う気持ちに感動したという感想が多いなか、歴史の教科書よりわかりやすいという感想や、山本の遺書は戦後の日本人が胸に刻むべきもので心打たれたという感想がありました。
日本での戦争の記憶が薄れていきつつある今、映画化される意義のある作品だと思いました。
まとめ
映画「ラーゲリより愛を込めて」の原作「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を読んだ人は、映画化も楽しみにしているようです。
逆に、映画化が決まって興味を持ち、読んでみた人もいるようです。
戦後の内容ですが、読みごたえがあり感動するという感想が多くみられます。現代でも主人公たちに共感できる作品なのでしょう。
映画では、戦争は悲しく辛い記憶という事実も踏まえながら、希望を持ち続けることの大切さ・俳句や日本語の美しさが映像でどう表現されるのか楽しみです。
コメント